駐日セルビア共和国大使館で、セルビア中世文化遺産の専門家であり、セルビア旗勲章第三等級章を授与されたビザンチン学者、鐸木道剛教授の死を悼む追悼集会が行われました。
会には日本正教会のセラフィム大主教と聖職者、上山直英在阪セルビア共和国名誉総領事、日本セルビア協会の長井忠会長をはじめ、各大学教授、鐸木教授の元教え子、友人、そして彼の業績を称える人々が列席しました。
アレクサンドラ・コヴァチュ大使は、鐸木教授への黙祷を呼びかけ、その後、日本でセルビアの文化と言語を普及させるための彼の多大な貢献や、セルビアと日本の大学間の協力関係の構築に対する功績を強調しました。
大使は、鐸木教授が自身の告白によれば、セルビアとその宗教的および文化的遺産に深い精神的なつながりを感じており、ビザンチン学者として中世のイコンやフレスコ画の専門家として、この遺産の保存と育成に向けて自らの専門知識を注いだことを述べました。
また、岡山大学でのセルビア語学習の普及における卓越した業績を思い起こし、退職後も東北学院大学での活動や日本セルビア協会内での取り組みを通じて、学術的およびその他の関係の構築に尽力し続けたことを指摘しました。
セラフィム大主教は、日本正教会における鐸木教授の重要性と正教の価値観と影響を広めるための彼の不断の努力を強調し、また他の講演者も、鐸木教授の卓越した知識を強調し、彼が関わったプロジェクト、特に正教の宗教施設の修復に関するものを紹介していました。
日本・セルビア友好議連の逢沢一郎会長からも弔電が送られ、鐸木教授がその広範な知識と熱意によって、日本とセルビアの友好関係の発展に貢献したと述べました。
プログラムは、鐸木教授の影響を受け、セルビアで中世の文化および宗教遺産の修復プロジェクトを実施した美術史家の嶋田紗千氏によって進行されました。