Printer Friendly Version 日本との経済的・政治的関係の更なる発展を(2022/09/28) @ 29 September 2022 11:57 AM
 
9月28日、アナ・ブルナビッチ セルビア共和国首相は2日間にわたった日本滞在中に同国政府関係者達と重要な会談を重ね、日本側も二国間協力の更なる発展に寄与することを期待する、と記者団に語りました。
 
ブルナビッチ首相は、今回行った数々の会談ではウクライナ問題とそれに対するセルビアの立場も焦点となったと明かし、岸田文雄首相との首脳会談を含むこれらの会談でこのテーマも加わったことが興味深かった、と付け加えました。
 
「日本での会談の数々はセルビアの原則的な立場を改めて説明する良い機会でした」とブルナビッチ首相は述べ、「日本は政府の見解が投資家の動向に影響する国であることからも、自ら説明したことが有益なものとなることを望んでいます」と語りました。
 
この意味でも岸田首相との会談は良好であったとブルナビッチ首相は評価し、今回の会談を機に日本との政治的・経済的関係をさらに構築していきたいと語りました。
 
また日本・セルビア友好議員連盟の代表者達との朝食会にてもウクライナ問題に対するセルビアの原則的で明確な立場を説明する機会があり、結果としてセルビアの立場への理解が更に深まり、また日本からの今後の投資にも影響はないだろう、と首相は報告しました。
 
「“今年、あるいは来年には日本からの投資に関して良い知らせがあるだろう”という非常に楽観的な考えと共にセルビアへ戻ることが出来ます」と付け加えました。
 
「日本の政策は、ヨーロッパや世界の他の地域の政策とは全く異なります。圧力をかけることはありませんが、セルビアの立場はどうなのか、なぜロシアに制裁を加えなかったのか、日本の立場に一致する点はあるか、といったことに大変興味を持っています。そして両国の立場は基本的に同じなのです」と首相は語りました。
 
「私達は、この問題に関しては中立ではありません。セルビアの立場は明確で、国連決議やEUの共同宣言といったものに参加し、侵略を非難しているのです」とブルナビッチ首相は述べ、セルビア外務省が「ウクライナ東部地域での住民投票の結果を認めない」と明言したことも付け加えました。
 
首相によると、唯一の違いはセルビアは対ロ制裁に加わっていないということであり、またそれにも十分な理由があることを説明した、とのことです。
 
首相はまた日本の皇室にセルビア訪問の招待状を出したことに触れ、また岸田首相にもセルビア訪問を要請しました。
 
またブルナビッチ首相は28日の午前中、2019年にセルビアを訪問している、当時の日本の外相で現在はデジタル化担当大臣を務める河野太郎氏とも会談しました。
 
「河野大臣とは日本のデジタル庁とセルビアのIT・電子政府担当局との間で協力に関する協定に署名するのが良いだろうということを話し合い、それが河野大臣が再びセルビアを訪問する機会になるかもしれません」とブルナビッチ首相は明かしました。
 
ブルナビッチ首相は、日本との関係は経済的にも政治的にも非常に重要であるため、セルビアは引き続き関係を育んでいけるように努力していく、と語りました。
 
出典・写真:https://www.srbija.gov.rs