2024年11月9日、駐日セルビア共和国大使館は、神戸市外国語大学および大阪大学との共催で、日本で初めてとなるセルビア語スピーチコンテストを開催しました。
このコンテストは、日本国外務省、セルビア共和国在阪名誉総領事館、日本セルビア協会、そして富士見市の協力を受けて実施されました。1位の賞品であるセルビア往復航空券はTOYO TIRE株式会社が提供し、2位と3位の賞品は大使館と日本セルビア協会が提供しました。他の参加者およびエキシビション部門の参加者には、矢崎総業、関西ペイント、松原食品といったスポンサー企業から特別賞が贈られました。
エキシビション部門では、セルビアのシャバッツ市と姉妹都市関係にある富士見市の子どもたちがセルビアの国歌「正義の神よ」を歌いました。また、大使館職員の富永正明氏の息子さんとコヴァチュ大使の娘さんがセルビア語で短いスピーチを披露しました。
コンテストには17人が応募し、応募資格としてセルビア語を外国語として学び、セルビアに3年未満の滞在歴であることが条件とされました。応募者には、さまざまな大学の大学院生、民間企業や政府機関に勤務する方々、日本からの援助プログラムでセルビアやその周辺地域に携わった経験のある方々が含まれていました。各参加者は自由なテーマで数分間のスピーチを準備し、セルビア文学の名作から抜粋を読み、審査員の質問に答えました。
審査員は、アレクサンドラ・コヴァチュ大使、日本セルビア協会会長の長井忠氏、神戸市外国語大学ロシア学科の岡野要准教授、神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部の鈴木健太准教授、そして長年日本でセルビア語を教えてきた岡島アルマ氏が務めました。
1位には、神戸市外国語大学ロシア学科4年の嶋ゆららさんが選ばれ、2位には神奈川大学経済学研究科の東希視さん、3位には民間企業に勤める杉本華菜さんが選ばれました。特別賞は内藤奏汰さん、篠原眞帆さん、李辰仁さんに授与されました。
開会の挨拶で、コヴァチュ大使はこのコンテストがセルビアと日本の絆を強化する重要なイベントであると強調しました。また、多くの日本の市民がセルビア語に興味を持ち、学ぶために時間と労力を費やしていることは、両国間の文化的つながりの重要性を示していると述べました。さらに、共催者とスポンサーへの感謝の意を表し、特に参加者たちを「日本におけるセルビア文化の大使」と呼びました。
式典では、在阪名誉総領事の上山直英氏、富士見市長の星野光弘氏、TOYO TIRE株式会社の宮森正美氏、日本セルビア協会会長の長井忠司氏も挨拶し、このような重要なイベントの開催を称賛するとともに、今後も両国の文化的関係を強化する取り組みを支援していく意向を表明しました。
また、前日本・セルビア友好議員連盟会長の逢沢一郎氏から、コンテストの成功を祈る祝辞が寄せられました。
観客席には、参加者の家族のほか、日本セルビア協会の役員や、長年ベオグラード大学文学部で日本語を教えてきた山崎洋氏と山崎佳代子氏夫妻も来場しました。
|