セルビア共和国のアレクサンダル・ヴチッチ大統領は12月11日、新たに駐セルビア日本大使に着任した勝亦孝彦特命全権大使から信任状を受け取りました。勝亦大使からは、天皇陛下がセルビアの新型コロナウィルス感染状況に気遣われるお言葉があったこと、両国の友好関係の深化を願う旨、伝えられました。
ヴチッチ大統領は天皇陛下に感謝の意を表するとともに、二国間の友好関係樹立140周年を機に陛下のセルビア訪問を強く望むことを勝亦大使に伝えました。
また、ヴチッチ大統領は勝亦大使の着任に祝意を表するとともに、来週にインジヤ市で予定されているトーヨータイヤの新工場の着工式に一緒に参加することを楽しみにしている旨、述べました。両者の着工式の参加は、セルビアのビジネス環境に対する満足度の高さとセルビア市場に投資を考える日本企業の関心の表れでもあります。ヴチッチ大統領は日本企業の進出によって日本人の労働倫理や規律が好影響を与えることを期待すると話しました。
ほかにも、両者は政治と経済の分野についても意見交換を行い、2018年の安倍晋三前首相のセルビア訪問を機に両国の交流が活発していることを確認しました。ヴチッチ大統領は安倍前首相がセルビアや周辺地域の状況を深く理解していると述べ、菅義偉首相の早期訪問も期待していると伝えました。
勝亦大使からは、日本政府がセルビアの欧州統合に向けた改革を支援すること、安倍首相がセルビア訪問後に発表した「西バルカン協力イニシアティブ」の下で協力を推進する旨、発言がありました。
最後にヴチッチ大統領は、日本政府による過去20年間で総額5億ユーロを超える財政、物資、技術支援にあらためて感謝の意を表しました。