アレクサンドラ・コヴァチュ駐日大使はセルビアと日本の友好関係140周年を記念しての東京の成城大学における「セルビア・ウィーク」の一環として同大学で講演を行いました。
講演の前には同学の杉本義行学長と会談し、セルビアの大学との協力や学生交換プログラムの可能性をテーマに話し合いました。
学生ラウンジには「セルビアコーナー」が設けられ、1882年にミラン1世オブレノヴィッチ国王が明治天皇に宛てた手紙の日本語訳やセルビアの民芸品など、在京セルビア大使館の所蔵品の一部が一週間にわたって展示されています。
学術交流でベオグラードに滞在した経験のある岸山睦教授と成城大学の元学生で日本語のポータルサイト「マイセルビア」の創設者の一人であるアーティストの古賀亜希子氏も、セルビアについてのプレゼンテーションを行っています。
また対面とオンラインを交えた形式で行われた講演会では、コヴァチュ大使がセルビアの歴史や文化、そして今年140周年を迎えたセルビアと日本の二国間関係について詳しく紹介しました。また、セルビアにおける男女共同参画とそれを規定する法的枠組み、さらにグローバル規模でのこの問題をテーマにした講演も行いました。
学生たちは男女平等と女性の権利向上の分野でセルビアが築いた基準や成果の数々、特に官民分野での女性のリーダーシップの遂行や、コロナウイルスの世界的流行が女性の立場に与えた影響に関心を示していました。
講演会には、杉本学長をはじめ、成城大学や他の教育機関の教授、そして関心を持つ市民が参加しました。
また講演後のキャンパス見学の際にコヴァチュ大使は、近代日本の教育界における重要人物で、成城大学の創設者でもある澤柳政太郎氏が1902年と1903年に、ヨーロッパ東部の唯一の首都としてベオグラードを訪問したという情報を目にしました。澤柳氏は欧州視察の際、各国の教育制度について情報収集を行ったとのことです。